副業解禁が変える労働のあり方
去年から副業解禁の動きが大きく加速している中で、私なりに考えてきたことをここで少しまとめてみたい。
これまでも、週末だけ副業をしたり、スキマ時間を使ってせどりをしたりするような、いわゆる小遣い稼ぎをする目的の副業をする人は多い。しかし、現在議論されている副業解禁は、単に小遣いを稼ぐようなものや、残業できなくなった分を取り返すような目的でやるようなものであってはいけないと考えている。目指すべきは、個人が会社に属するのではなく、個人が会社との契約関係の中で最大限に個々の能力を社会へと還元できるような働き方である。
AIやRPAに代表されるようなこれまで人的資源を投入して時間をかけてやってきた仕事が、その何十倍ものスピードでかつ正確に行える環境が整ってきた結果、代替可能とされている分野の企業においては将来的に雇用が激減する可能性があることも副業解禁が促されてきている一因であろう。もはや、1つの仕事だけをしていれば、人生なんとかやっていけるという時代ではなくなってきている。
将来的には、パラレルキャリア、すなわち複数の仕事をかけ持ちしながら働くことが当たり前になっていくだろう。本業以外に、どれだけのことをできるかと考えれば、その幅はとても広いように思える。これまでの知識を活かしてアドバイザーをしたり、金銭的には収入がなくとも趣味の世界で組織を作ったりすることも立派なキャリアであると思う。むしろ、既にある組織の中に加わるよりも、自分にしかできない、あるいは同じ考えを持った人同士が集まり様々な組織を作っていく事のほうが重要なのではないだろうか。言い換えれば、プロジェクトをベースとした働き方のほうが、副業には向いているということである。継続的に仕事があるということよりも、面白いプロジェクトに参加して能力を試してみるという環境が、労働をよりワクワクするものに変えるのではないだろうか。
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